↑【写真】4月14日 福井県庁前にて枝野経産大臣を待ち構えるメンバーら
4月14日の枝野経産大臣の福井県入りの日を中心とした4日間、すぐろ奈緒共同代表も東京から駆け付け、関西や名古屋のメンバーや支援者とともに福井県内にて大飯原発再稼働に反対するアクションを行いました。
各日の概要を報告いたします。
松本なみほ(みどりの未来共同代表)
長谷川羽衣子(みどりの未来運営委員)
【4/12:福井県知事に大飯原発再稼働を認めないよう要請】
西川一誠福井県知事に対して、『子どもたちのために、福井県知事は大飯原発3、4号機の原発再稼働について「だめ!」と拒否することを求めます』との申し入れ文を提出しました。
【4/13:福井県庁にて記者発表】
午前11時より約30分間、松本なみほ (兵庫県在住・みどりの未来共同代表)、すぐろ奈緒(東京都杉並区議・みどりの未来共同代表)坂田光永(広島県在住・みどりの未来会員)の3名で福井県庁記者室にて記者発表を行いました。
12日に西川福井県知事への申し入れを行ったことを報告し、枝野経産大臣が再稼働を要請しに福井入りする際に、Tシャツバナーでアピールし、おおい町にて再稼働反対を呼びかけるアクションを展開すること、世界の「緑の党」と連携して脱原発活動を行っていくことを表明しました。
翌14日、福井新聞・日刊県民福井新聞・朝日新聞・読売新聞・産経新聞の5紙に記事が掲載されました。
http://site.greens.gr.jp/article/55377830.html
【4/14:枝野経産大臣の福井県入り、県庁前で「大飯原発再稼働だめ!」をアピール】
前日13日の夜9時近くに、枝野氏が福井入りすることが急きょ報じられました。
再稼働反対を求めるグループや市民は互いに情報共有をはかり、14日の午後2時には約400人の市民が福井県庁前に集まり、アフリカの太鼓、ジャンベのリズムに合わせて全員で再稼働反対コールが行われたり、「再稼働いやどす」「命を守れ」などのプラカードが掲げられていました。
京都、大阪、奈良、兵庫、名古屋などからのみどりの未来の会員やこどもたちも駆け付け、Tシャツバナーを着るなどして枝野氏を待ち構えました。
14時から1時間半ほど県庁正門前でアピールした後、
枝野大臣が別の入り口から入ったと聞き、今度は県庁の建物前に移動してアピール。
↑向かって左:松本なみほ(みどりの未来共同代表・兵庫県)
中央:長谷川羽衣子(みどりの未来運営委員・京都府)
右:すぐろ奈緒(みどりの未来共同代表・東京都杉並区議)
↑福井県庁前で再稼働反対の声をあげる市民
県庁の建物の50m程手前の芝生にはロープが張ってあり、それ以上入らないように注意書きがありました。
しばらくは、ロープの前で一丸となって「再稼動反対」「子どもを守ろう」「原発反対」「琵琶湖を守ろう」などの声を上げていましたが、どうしても枝野氏に直接声を届けたいと、参加者(全体の7割くらい)がロープを乗り越え庁舎の入り口に殺到。
入り口を固めていた警官や県職員と「どうして中にはいれないのか」と議論になりました。
あわや庁舎に突入、というところでしたが、何とか拡声器で「冷静に」と呼びかけ沈静。
その後長い交渉を経て、福井の山崎さん、美浜町の松下さん、そして県庁近くに住むアーティストの方の3名が代表として庁舎に入り、片山課長と面会、おおい町での住民説明会を実施すべきだ。などと要望しました。
県庁でのアピールには、子連れのお母さんたちが来られていて、数名の方と話すことができました。
福井県内、石川県から来られている方、関東地域から避難している方などがおられました。
みなさん口をそろえて「子どもたちを守るために今日やってきた」と言っていました。
6時近くになって、そろそろ疲れて来たころ枝野大臣が乗っていると思しき黒塗りの車が裏口から出ようとしたので、参加者が再び殺到。警官ともみ合いながら車の四方を取り囲んで「再稼動反対」をアピール。
激しい攻防の後、車は裏口から出て行きましたが、みんな追いすがって最後まで反対を叫んでいました。
しかし、この車はどうやらダミーだったらしく、枝野大臣が何時・どこから出て行ったのかは判然としないまま終わりました。
【4/15:おおい町での脱原発鯉のぼりバナー配り、大飯原発付近でアピール】
15日午後、すぐろ奈緒、松本なみほ、ほか、他グループのメンバーと共に、計6人でおおい町に行きました。
大飯原発の最寄駅「若狭本郷」付近の人通りはほとんどありませんでしたが、クラブ活動帰りという男子中学生3人に話を聞くことができました。3人のうち2人の家族は原発関連の仕事をしているということでした。
「再稼働は賛成だ。卒業しても原発しか仕事がない。」と言っていました。
「もし、原発以外の仕事があったら、それでもいい?」とたずねると、1人は「他の仕事でもいい」と答えてくれました。
町の大半の人が「原発で働くか、町を出て働くか」という限られた選択肢しか与えられていないのだと感じました。
大飯原発の警備は厳重で、大飯原発に続くトンネルの手前までしか近づけませんでしたが、
「大飯原発再稼働だめ」のアピールをしました。
この日のおおい町も晴天に恵まれ、桜は満開でした。海も山もとてもきれいな場所でした。
こんなに美しくのどかな地域が、世界の脱原発の砦となる再稼働問題の舞台となっていることが信じられないほどです。
経済成長の名のもとに「発展」を強いられた人や地域は「原発か、衰退か」という、どちらをとっても「負け」につながる選択肢を押し付けられてきたのだということを痛感しました。
今後、原発再稼働反対運動をすすめると同時に、原発立地自治体が交付金体質から抜け出し、地域循環型自立経済に移行するために、廃炉交付金、ベーシックインカム、地域通貨などあらゆる政策の検討と提案が必要だと考えます。