東日本大震災・原発震災アクションチームリーダー 足立力也
あれからもう1カ月なのか、まだ1カ月なのか。
地震にかろうじて耐えた人びとや建物も、沿岸部では津波によって流され、
多くの人命と財産が失われました。
1カ月経ってもまだ死者より行方不明者の数のほうが多い現状が、
この災害のすさまじさを物語っています。
警察の発表によれば、4月11日午前10時現在、
死者・行方不明者の総数は27493人。
避難生活を送る人びとは15万人を超えています。
統計に出ていない人数を加えたら、もっと多いでしょう。
これは、戦後最大の災害です。
そして何より、福島第一原子力発電所をはじめとする「原発震災」は
私たちをヒロシマ・ナガサキ以来の恐怖に陥れています。
福島第一原発は、いまだに放射性物質を空や海に垂れ流し続けています。
この事態が完全に終息するには、年単位の時間が必要と言われています。
もはや、これは戦争です。
現場に赴く作業員と、前線に向かう兵士とが、私には重なって見えます。
被災地や原発周辺から避難する人たちが、空襲に逃げ惑う人びとと重なります。
戦争も、原発震災も、「ひと」が生み出したものです。
ですから、終わらせるのも「ひと」でなければならないのです。
人類が生み出した災厄は、人類によって終わらせなければなりません。
私たち「みどりの未来」が主張し続けてきた「脱原発」が実現する前に
この「原発震災」が現実のものとなってしまったことは、
私たちにとっては痛恨の出来事でした。
それを許してしまった私たちは、自らの責任として、
再生可能エネルギーへの転換と、スロー・スモール・シンプルな
「みどりの社会」の構築という目標を実現するために、
一層努力しなければならないと思います。
どうか皆さんも一緒に、みどりの未来をつくるために動き始めましょう!