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東京の杉原浩司です。9月5日(日)午後、「みどりの未来」の高円寺事務所で行われた、来日中のイスラエル緑の党の方との交流会の報告です。おそらく一生イスラエルに行くことはないだろうと思い、参加しました。
参加者は須黒さん、漢人さん、奥山さん、宮部さん、杉原、通訳は村松さん(GYG派遣団:http://gyg.eshizuoka.jp/ )。
来日されているのはイスラエル北部のネタニヤ市(イスラエルで七番目に大きい市、人口は約20万人/イスラエルの総人口は800万人)の緑の党メンバーのラムさん(25歳)とオハッドさん(26歳)。ラムさんはネタニヤ市緑の党の議長。
以下は二人のお話の概要です。最後のところは私の感想も入っています。
メモをもとにしたため、不正確な部分もあるかもしれません。また私が少し遅刻したため、最初の話は略されてます。小見出しは杉原が付けました。
<水質汚染を契機に「緑の党」を結成>
イスラエル緑の党は基本的には環境に特化した政党。イスラエルは環境問題より国の安全が重視されている。親戚がかつてドイツで殺された。イスラエルはホロコーストの経験が今も重視されている。18歳から21歳までの3年間、女性は2年間、男性は3年間の徴兵があり、拒否すると特定の宗教者と病人以外は基本的に収監される。
1997年、「マカビア」と呼ばれるユダヤ人のオリンピックの際、川に架かっている橋が倒壊し、人々が転落、死者も出た。さらに川の汚染によってガンになる人も出て、今なお被害に苦しんでいる。オーストラリアの選手も死亡した。イスラエルではほとんどの河川がひどく汚染されている。火力発電所からの化学物質を含む排水の流出が大きな原因。この事件をきっかけに、1997年にイスラエル緑の党が結成された。イスラエルで二番目の人口(100万人弱)を持ち、経済力のあるテルアビブ市で1999年に3人(定数30人中)の市会議員を出した(自治体選挙は5年ごと)。
現在、1人以上の市会議員がいるのが50市(全国で200市、プラスいくつかの町)にわたる。国政にはまだ議席がない。2009年の国政選挙(通常4年ごと)に挑戦したが、ガザ攻撃により選挙が2週間中断、その後国の安全を語る大政党に票が流れてしまい、失速・敗北した。イスラエルは1院制で120議席(120はユダヤ教にとって大切な数字のため)。党に投票する方式で、3議席分の票を獲得しないと政党として認められない。以前は2議席がハードルだったのに、半年前に突然3議席に改悪された。現在国政に12の政党が存在。
軍事訓練では汚染された川や海に入るものもあるため、ガンになり死者も増加している。しかし、政府は根拠として95%という数字が出ない限り、汚染が原因だと認めず、補償もしていない。緑の党は裁判や補償要求を支援している。
<イスラエルの核兵器>
政府は公表しないが、イスラエルには700の核兵器があると言われている【注:ピースデポの最新データには、イスラエルの核兵器は「一般に80発の核弾頭と種々の運搬手段を持つと考えられている」とあります】。1996年に原子炉で働いていた英国人技術者であるバヌヌ氏(何度もイスラエル政府により投獄されている)の暴露による。イスラエルでは彼はスパイとみなされている。イスラエルは1950年代後半からフランスの技術協力により核開発を進め、1979年に南アフリカと共同してインド洋で核実験を行った。核施設は閉ざされていて、放射能などの被害の訴えは公式にはない。
イスラエルには原発はない。日本は被爆国なのに、多くの原発があることに驚いた。
<ネタニヤ市の開発問題など>
ネタニヤ市の緑の党メンバー(会員)は約200人、その内、活動的なのは80人ほど。ネタニヤは海岸沿いの美しい都市だが、大企業による大ホテル建設を議会が認可してしまった。本来は海から110メートル以内には建設できないルールがあったのに、それに違反する形で。パープルアイリスという珍しい花や池をつぶして建設される。緑の党は反対して開発面積を半分ほどに食い止めた。3期目の女性市長は強硬で、市民による陳情は困難なため、デモやメディア、裁判を活用して反対運動を行っている。
ラムさんは環境NGOに勤務しながら、市の環境問題オブザーバーにもなっている。オブザーバーは問題点を裁判に訴えることができる。市議会は毎月1回、夕方に約6時間開かれる。委員会は2〜3週、あるいは4〜5週に1回開かれる。議員は25人で市議は無給、市長・副市長は有給。
イスラエルは1人1台クルマを持つというクルマ社会。バス会社が第1党とつながっていて、地下鉄の建設を阻止。それに比べて日本の都市交通はすごい。電力会社も元々政府系の1社が独占、火力発電中心で自然エネルギー導入は困難な状況。イスラエルは年間340日晴れという天候のため、本来は太陽光発電に有利なのに。
<パレスチナ問題>
最後に、現在日本で行われている「無印良品」イスラエル出店反対キャンペーン( http://palestineheiwa.org/muji/index.html )のメッセージハガキなどを見せたところ、そこに書かれた「ボイコット イスラエル」「アパルトヘイト国家イスラエル」という表現に、二人は反発。オハッドさんは「イスラエルはアパルトヘイト国家ではない。ガザ地区でも譲歩している」と強く反論。「英国の放送(BBCのことか)が親パレスチナだから、その影響なのでしょう」とも。時間切れのため、それ以上のやり取りは残念ながらできませんでした。駅までの帰り道では「ボイコット イラン」とも言われていたそうです。核心にふれる問題であり、時間が許せばていねいに議論したかったところです。
<おわりに>
二人は法学部の学生で、あと一年あるそうです。休みを使って日本に滞在、10月6日まで日本にいるそうです。2年のインターンシップのあと、弁護士を目指すとのことでした。村松さん、通訳お疲れさまでした。(以上、文責 杉原)
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