世界にある。日本にない。ないならつくろう、日本にも「緑の党」

エコでピース名地球の未来を政治でめざす。

2010年06月12日

【見解】2010参院選への見解−政治の後退は許されない−

2010年6月8日 みどりの未来・運営委員会
 
■迷走・破綻した鳩山政権

 利益誘導の官僚政治からの決別と、「生活第一」への政策転換を期待した民意が政権交代を実現し、9ヶ月が経ちました。しかし連立政権は国民の期待する政治から大きく後退、そして普天間問題を契機に社民党は連立を離脱、ついに鳩山首相も辞任に追い込まれました。
 民主党はめざすべき明確な社会像や理念・長期ビジョンを持っておらず、市民運動や労組出身者から保守的な思想や市場万能主義的な考え方、利権誘導型の政治家まで多種多様な寄り合い所帯となっています。それゆえ古い利権政治を突破できず、公共事業の復活、地球温暖化対策基本法の骨抜きなど多くの重要課題の後退・先送りが生じています。また、業界団体や大労働組合に支えられた集票構造が先進的な政策の実現を妨げているという側面もあります。福祉や生活に関わる政策も、税や社会保障に関する根本的な制度変革の議論が深められず、中途半端なものや矛盾したものも少なくありません。
 普天間問題の辺野古案への回帰も、「抑止力」という旧い冷戦思想と旧政権の政策枠組みを越えられず、平和な北東アジアを構想する意思も力もないことを明らかにしています。
 菅新政権が、これらの諸問題をどのように解決しようとするのか、それとも曖昧にしたまま進むのか、まだ不透明なところもあります。問われているのは、長期ビジョンと方向性を明確にし、実現への道筋や財源などを提示することです。単に頭をすげ替えたものに終わらせてはならないと考えます。

■古い政治の復活にNO!

 いずれにしても、これ以上、古い政治への後退は許されません。連立政権の混迷は、自民党政治の枠内から生まれてきた保守的な諸新党の勢力拡大を招きかねません。それは、さらなる政治の後退をもたらす強い圧力要因となります。彼らの復活や拡大を許さない声を強める必要があります。
 また、政治の混乱に辟易としている市民からの支持を拡大させているのが「みんなの党」です。政治改革を掲げ旧来の保守勢力とも一線を画してはいますが、「小さな政府」を掲げ市場万能主義的な考えを持つこの党に私たちの未来を託すことはできません。

■みどりのアジェンダの視点で応援・投票を

 私たちは、残念ながら参院選挙に挑戦できる力をまだ蓄積できていません。しかし、みどりを掲げる政治勢力として、なにより一人ひとりの主権者として、国政選挙をただ傍観するべきではないと考えます。政治をこれ以上後退させず、歴史的な政権交代で開いた新しい政治への扉をさらに広くこじ開け、「みどり」の政治空間を拡大させるために行動するべきです。
 私たちは、めざすべき将来像を示す特徴的な政策を掲げた「2030みどりのアジェンダ」を軸に、理念や長期ビジョン、個々の政策を共有できる候補者を応援するよう呼びかけます。また、政治を後退させないという観点での投票を訴えます。
 そして、2011年統一自治体選に向けて態勢を整え、国政に挑戦するための議論と準備も重ねていきたいと考えます。
 
 
posted by みどりの未来 at 10:08 | 政策・論評
Copyright (C) GREENS Japan./ みどりの未来 All Rights reserved.